子供の運動会に、妻と一緒に参加していた時、息子が妻の一言に対して発した言葉が何とも感慨深い内容でした。
私は、子供の運動会に参加するのは初めてで、今回は親子対抗リレーに参加する約束でした。
お昼休みの直前にリレーがあるので、息子と二人で「これで1位になってお弁当いっぱい食べような!」なんて話しながら、意気込んでいました。
そんな初めての運動会。
お昼を迎え妻と息子と三人で妻の手作り弁当を食べていた時、隣に座る友達家族の子供の靴を見て、妻が酷い事をポロっと口走ったのです。
なんか、あの子の靴汚いね!
もっと綺麗に履けないのかしら。
ついつい口走ったこの言葉に、私自身少し不快な気持ちになりましたが、何よりもその言葉に対して激しく怒ったのは、私よりも息子だったでのす…
そして、弁当を食べる息子が妻に向かって、とても感慨深い事を話はじめたのです。
息子の運動会に初めて参加して、親子リレーに出場する事に。
運動など最近全くしていなかったので、少し不安ではありました。
前日息子に、
練習しようよ!
いっぱい練習すれば、きっと1位になれるんだよ!
そう言われ、1日だけ息子と親子リレーの練習をしての本番。
そしてお昼の時間になり、妻の手作り弁当を三人で食べながら午前最後の部で行われた親子リレーについて話しながら食べていたときです。
ふと、隣の家族の子供が履いていた靴を見た妻が、とても嫌みな事を発したのです。
んか、あの子の靴汚いね!
もっと綺麗に履けないのかしら。
すると、この言葉に対して、息子が何とも感慨深い事を話し始めました。
ママは、知らないからそんな酷い事言えるんだね。
ママは、頑張ったりする事を知らないから、そんな事が言えるんだね。
◯◯くんはね、運動会で一等賞を取るために、毎日遅くまで走る練習をしていたんだよ。
だからね、靴も汚くなっちゃったんだよ。
◯◯くんが一生懸命頑張った証拠なのに、そんな事言わないであげてよ。
僕だって頑張ったけど、◯◯くん程は頑張れなかったから◯◯くんよりも靴が綺麗なんだ。
ママは、◯◯くんが頑張った事を知らないくせに靴だけを見てそんなひどい事を言わないで!
妻がポロっと言った一言に、こう訴える息子。
息子が知っている言葉を必死に用いて、妻に話している姿を見て、こんなに人の事を思い遣る心がある事と、優しい姿を見て逞しさを感じました。
まだまだ言葉足らずな所が多々ありますが、息子が伝えたかった意味はしっかりと分かりました。
この言葉に少し戸惑った様子の妻でしたが、息子が必死に話す姿を見て恥ずかしそうにしながら「ごめんね、そうだよね」と謝っていました。
こんな息子の少し成長した姿を見て、知る事が出来た初めての運動会。
親子リレーで1位を取った後のお弁当と、息子の逞しく成長した姿が最高のご褒美です。