理不尽な理由で老夫婦の客をバカにする寿司屋の主。それを見た隣の若いカップルは店主に言及。その言葉は今どきの若者では珍しい粋な内容だった。

東京都にお住まいの方からのお話をご紹介させていただきます。

私は東京都で会社員をしている者です。

先日取引先の付き合いで都内地下鉄の大江戸線のある駅に隣している寿司屋(駅名と店名は伏せておきます)で食事を取ったのですが、そこである出来事に出くわしました。

お店は12時ちょっと過ぎくらいということもあり席はほぼ満席で、私たちは長テーブルで2組の方と相席で座ることに。

その相席させていただいた方は、どこにでもいそうな老夫婦二人と若いカップル。

先にそちらの夫婦とカップルが注文をしていたので、私たちが席について間もなくお寿司が運ばれてきました。

ネタが輝き、しっかり握られたシャリを見て「旨そうだなぁ」と、見とれていました。
そうこうしていると、私たちにも注文したお寿司が届けられてきました。

届けてくれた大将らしき人に「ありがとう」と伝え、さぁ食べようと箸に手を伸ばした時、この大将に相席をしている老夫婦の女性が話しかけたことで今回の出来事が起こるのです。

女性が大将に「この鉄火巻き、本当に美味しいですね。お家でも、こんな風にお寿司を作りたい時はどうやったらいいですか?コツありますか?中々素人には難しいですかね…」と話しかけました。

すると大将はこの女性に向かって「笑わせるね。そりゃ無理だわ、当たり前。」とぶっきらぼうに答えたのです。

この女性は、本当に美味しいからちょっとしたコツがあればと思い聞いたのでしょうが、大将のまさかの返しにたじたじ。

続けて大将は「そんなもんこちとら延々と修行重ねてやってきてるんだ。やすやすとコツなんぞ教えれたら苦労ないもんだ。」と嫌味に小笑いして言い放ちます。

もちろん、プライドや魂を持ってお寿司を握っている大将の気持ちも分かりますが、何も客に向かってそんなに言わなくていいのに…と思いながら私は気分悪くなりつつ黙ってお寿司を食べていたのですが、まだ大将は言い足りなかったのかさらに女性に嫌味ったらしくぐちぐちと話します。
ちょっと聞いただけなのに、ここまで言われると思っていなかった女性は食べかけの鉄火巻きにも手をつけず、すみませんと恐縮するばかり。
さすがに言い過ぎだろ!と不快に感じた私は大将に一言いってやろうと決意した瞬間、横にいた若いカップルが先に口を開いたのです。
あー不味い。
なんだここ。

くそまじーわ。
回転寿司のがよっぽど美味いな。
帰ろうぜー。

引用:メール原文

こう店中に響く声で言い放ちながら席を立ち、続けてさらに大将に向かって逆に嫌味を言いながらお店を後にします。

心の狭いおっさんだなぁ。
ちょっとしたコツくらい教えるのにムキになってるくらいなら大した腕じゃないんだろ(笑)

引用:メール原文

私たちも、食事を終えてすぐに店を出ましたが、大将も言い過ぎたと思ったのか終始無言でした。

職人さんは、それまでに絶え間ない努力を積み重ねて来た事で、一般人には理解できないプライドや意地はあるでしょう。

しかし、やはりものは言い様。
これがお客相手でなくても、人に何かを話す時や伝える時は、言い方一つで捉え方や感じ方が違うものです。

この大将は、少し不器用なだけだったのかもしれませんが、やはり言い方一つで顛末は変わっていた事でしょう。

0 Shares